philosophy

『やさしい世界』をつくるために、今何ができるのか。

2013年に長野市篠ノ井でスタートし、2020年で活動を一区切りとするまでの間、長野県内各地で開催してきた「まちの教室」への関わりや、2020年に最初の緊急事態宣言下にスタートし、声だけの対話をするオンライン企画「コトトバ」での対話などを通じて、多様な価値観を認め合える「包摂性」について語り合ってきたような気がしています。この「包摂性」を対話のなかでの言葉を借りて説明するのならば、「多様な価値観を認め合える幾つもの『ものさし』を持っている個人が増えること」であり、自身のアクションが、その先にある「『やさしい世界』につながっていく」ためのものであればと願っています。これまでに依頼されてきた仕事の中でも、多様な人たちがそれぞれにとって最適な暮らしやはたらきかたを得ていく場をつくっていくことや、公共空間のあり方や行政施策についての対話の場から、これからの公共、コモンズを考えていくような、社会自体のあり方と再構築の方法を問われるような機会が数多くあったことを振り返りながら感じています。

そこで、これからの活動において、上のような「問い」を置くことにしました。コトトバでの対話と同じく、コミュニティを横断し、セクターを超え、状況を悲観しすぎることもなく、来たるべき未来を軽々に語らず、いま必要な「思考」を紡いでいくための対話や試みを、さまざまな依頼や自主企画を通じても、問い続けたいと思います。

健やかでまっとうな『やさしい世界』をつくるために。